ライアーの塗装と楽器に与える影響について
こんにちは!
今日はライアーの塗装についてご説明いたします。
これもお客様からお問い合わせが多い質問の1つではないかなと思います。
当店で製作するライアーには大きく分けてオイル塗装・ラッカー塗装の2種類の塗装が施されています。
モデルによって塗装の種類が変わってきますが、.まず塗装の役割が大きく分けて次の3つがあるとお考え下さい。
①楽器の保護・強度への影響。
②見た目への影響。
③音色への影響。
それぞれの点から、塗装が楽器に与える影響をご説明していきたいと思います。
①楽器の保護・強度への影響
ラッカー塗装は、オイル塗装に比べて何度も塗り重ねていきますのでとても手間・暇がかかります。塗膜はオイル塗装に比べ厚くなりますので、楽器を外部からの物理的衝撃や楽器にとって天敵である湿度の影響を和らげる働きがあります。
楽器の保護・強度という点からみるとラッカー塗装の方が優れた塗装と言えると思います。
オイル塗装はラッカー塗装に比べ定期的なメンテナンスが必要となり、よりしっかりとした湿度管理が必要となります。
②見た目への影響
次に塗装の見た目への影響ですが、オイル塗装は基本的にサラッとした艶なし塗装になり、天然素材の良さを引き立てる温かみのある素朴な仕上がりになります。
これに対してラッカーは様々な見た目の表現ができる塗料になります。
オイル塗装のように艶消しにもできますし、ステージ映えするような艶あり塗装やさまざまな色への着色も可能となります。
どちらが良い悪いという事はございませんが、利用目的やお好みでお選びいただくと良いと思います。
③音色への影響。
最後に音色への影響ですが、オイル塗装はラッカー塗装に比べかなり塗膜が薄いためご購入直後から音量が出やすい塗装です。
音色はラッカー塗装に比べて高音が出にくいため、全体としてマイルドな感じの音色となります。
一方、ラッカー塗装は先に説明しましたように塗料を塗り重ねていくため音色に深みが出ます。
高音・低音ともに深みが増し、艶やかな深みのある音になります。
ラッカー塗膜は硬質ですので楽器が若いうちは高音が出やすく、年月を重ねるほど柔らかで芳醇な音色へと変化していきます。
音色が育ちやすいのもラッカー塗装の特徴となります。
また、ラッカー塗装は艶あり or 艶なし + 色あり or 色なしという仕上げ方法でも音色が変わってきます。
艶あり仕上げが最も高音が出やすく、艶なしは丸みのある少し籠った優しい感じの音色になります。
色が加わるとさらに高温が削れ丸みのある音色になります。
塗装が楽器に与える影響については以上です。
色々ありすぎてどれを選んだら良いのかわからないという声が聞こえてきそうですね。
見た目や音のお好み・利用目的・ご予算は人それぞれですので、上記内容を参考にしていただき御自身にぴったりのライアーを所有して頂けたらなと思います。
また当店では原則、受注生産を行っておりますのでお客様のご要望をお聞きしてご希望にあったライアーのご提案も行っております。
迷ってしまった方はぜひお気軽にご相談くださいね!
それでは、今日も素敵な1日をお過ごしくださいね。
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